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試作中のBluetooth機器を実証実験等で利用する際の正しいルールとは?

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。(プロフィール紹介はこちら

※本テーマは動画視聴が難しい方向けにテキストでの解説もご用意しております。本ページをスクロールしてご覧ください。

試作段階のBluetooth機器を実証実験で利用したい場合には、正しいルールに則って利用する必要があります。そこで今回は、試作段階で必要なルールについて解説し、さらにある一定条件を満たしている場合に利用できる特例制度についても解説します。

認証未取得のBluetooth機器を実証実験等で利用しても大丈夫なのか?

まず、Bluetooth機器を利用するための重要なルールとしてBluetooth認証と日本電波法(技術基準適合証明または工事設計認証、本記事では以下技適認証)が存在します。

Bluetooth認証

試作段階において、Bluetooth認証は基本的には不要です。但し、以前のブログでもご紹介してる通り試作段階でも必要になるケースもあるため注意が必要です。

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技適認証

一方、技適認証は試作段階であっても必要です。しかしながら、技適の場合は搭載するBluetoothモジュールが技適を取得していれば、最終製品での技適認証取得を省略することが可能です。

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よって、以上をまとめると、試作段階のBluetooth機器で実証実験を行う場合は、Bluetooth認証は不要、技適認証は必要、ということになります。

それでは、次のパートでは『技適認証を取得していないBluetoothモジュールを組み込んでいる場合に利用できる特例制度』について解説します。

技適未取得機器を用いた実験等の特例制度

総務省は技適未取得機器でも実証実験等に利用できる特例制度を設けています。

本特例制度は、ある一定条件を満たしている場合に限り、申請することができます。2019年から運用が開始されており、総務省のWEBサイトから申請が可能です。(2022年2月時点)

利用できる条件

本特例制度を利用できる「一定条件」は下記の通りです。

  • Bluetoothのバージョン
    • 2.1以降
  • Bluetoothの送信出力
    • 200 mW以下(約 +23 dBm以下)
  • 期間・対象
    • 6ヵ月以内に行われる実験・試験・調査で使用するものに限定
    • 同じ目的の実験等で再度届出は不可
    • もし、同じ目的の実験等を行いたい場合や半年以上実証実験を行いたい場合は技術基準適合証明を取得しなくてはならない
  • 実験終了後
    • 廃止届出と管理措置(回収および誤って届出なしに使用されないように管理すること)が必要

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この記事を書いた人
AGC、ユニクロ、freeeを経てデバイスと無線通信をひとつにするつなぎ役として、どんなメーカーでも無線化を実現できる世界をつくりたいという想いで株式会社ムセンコネクトを創業。筑波大学大学院修了、Bluetooth SIG公認 Bluetooth®認証コンサルタント。
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