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Bluetooth機器を海外輸出しやすくなる、Bluetooth化の秘策とは?

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。(プロフィール紹介はこちら

※本テーマは動画視聴が難しい方向けにテキストでの解説もご用意しております。本ページをスクロールしてご覧ください。

『海外輸出』では、各国電波法認証の対応が必要です。また、自社ブランドの最終製品として販売するのであれば、Bluetooth認証の取得も必要になります。特に各国電波法対応は国によってそれぞれ異なるので、輸出する製品の展開国が多ければ多いほど、様々な国と地域に対して対応を考えていかなければなりません。そこで今回はBluetooth機器を海外輸出しやすくなる秘策を解説します。

様々な国々にBluetooth機器を輸出する際の課題

そもそもなぜ、Bluetooth機器は各国電波法の対応が必要なのでしょうか?Bluetooth機器は電波を使用する省電力データ通信システムの『無線局』と見なされます。つまり、各国で定める電波法に適合した技術基準を満たしている必要があるため、輸出する該当国それぞれで電波法の対応が必要になります。

しかし、電波法は国によって取得の仕方やルールが異なるため、様々な国と地域に対して画一的な電波法認証の取得方法は存在しません。よって、多くのメーカーでは海外展開国が決まった段階で、該当製品に対して都度展開国の電波法取得を目指すといったパターンが多く、メーカーエンジニアの方々は非常に苦労しているのが実情です。

では、上記課題をもっとカンタンに解決できる方法はないのか?本日はその解決策の一つとして、Bluetooth化の秘策をご紹介します。

解決策の鍵は『市販Bluetoothアダプタの活用』

Bluetooth化の秘策、それは輸出先の現地で入手できる『市販Bluetoothアダプタ』を利用するという方法です。

「自社製品と市販Bluetoothアダプタを組み合わせて販売する」というこの方法には大きく3つのメリットがあります。

【メリット①】Bluetooth機能の付与と現地電波法対応を両立

自社製品と現地で入手できる市販Bluetoothアダプタを組み合わせて販売することで、Bluetoothアダプタの有する『Bluetooth機能』と『現地電波法認証』を活用することができます。市販Bluetoothアダプタは現地の電波法に対応しているはずですので、自社製品単体での現地電波法取得が不要となります。

【メリット②】展開国決定後でも、カンタン

課題でお伝えした通り、展開国決定後に都度現地の電波法に対応し、苦労されているメーカーがほとんどです。その点、この秘策を用いれば展開国決定後でも、該当国で市販されているBluetoothアダプタをセレクトするだけで良いので、現地電波法への対応を大幅に省略することが可能です。

【メリット③】Bluetooth機器としての開発工数を大幅削減

この秘策では『Bluetooth機能』は市販Bluetoothアダプタが担うため、そもそもBluetooth機器としての機器開発を行う必要がなく、全て自社開発するときと比べて開発工数を大きく削減できる可能性があります。

秘策の注意点

以上の3つがこの秘策の大きなメリットです。しかしながら、この秘策にもいくつか注意点がありますのでその部分にも触れておきます。

【注意①】全ての国に対して有効ではない

秘策とは言ったものの、この方法が全ての国で有効というわけではありません。課題でお伝えした通り、電波法は国によって取得の仕方やルールが異なるため、様々な国と地域に対して画一的な電波法認証の取得は存在しません。よって、この秘策は「そういうやり方が有効な国もある」とご理解ください。

【注意②】各Bluetoothアダプタ毎にBluetooth認証が必要になる可能性

これまで電波法への対応に着目してお話してきましたが、Bluetooth認証については、各Bluetoothアダプタ毎に最終製品登録が必要※1になる可能性があります。
※1:自社ブランドとして扱う、且つ異なる設計認証の場合

【注意③】長期供給には不向き

市販のBluetoothアダプタはいつ販売終了になってもおかしくありません。他社製品であるBluetoothアダプタを採用するため、自社で長期販売計画をコントロールすることはできません。つまり、長期供給を前提とした販売には適しておらず、そのようなリスクがあることを前提に検討する必要があります。

ここまで、この秘策における『メリット』及び『注意点』について解説してきましたが、みなさん気になるところは「結局この秘策はどうなのか?」という点ではないでしょうか。

私の見解は「十分に検討に値し、採用できるのでは有効な一手」と考えています。では、実際にこの秘策を利用する段階で考えるべきポイントを2点お伝えします。

Bluetooth認証取得件数が多くなるなら、アップグレードを

前述した注意②のように、現地Bluetoothアダプタ毎に自社でのBluetooth認証取得が必要になる可能性があります。もし、展開国が多くなり、Bluetooth認証の取得件数が多くなるのであれば、申告IDの購入費用を抑えることができる『アソシエイトメンバーへのアップグレード』を検討することをおススメします。

事業性の判断が容易に

この秘策を採用した場合、認証取得に関する費用やBluetooth機能に関する開発工数が事前に算出※2しやすくなります。よって、新たに展開国を決定する前に、事前の想定コスト算出から収益性を加味した事業性の判断や決断材料に利用することも可能になります。
※2:開発遅延によるコスト増や認証試験失敗による追加コストがなくなるため

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この記事を書いた人
筑波大学大学院修了。AGC、ユニクロ、freeeを経て、デバイスと無線通信をひとつにするつなぎ役としてどんなメーカーでも無線化を実現できる世界をつくりたいという想いで株式会社ムセンコネクトを創業。Bluetooth SIG公認 Bluetooth®認証コンサルタント。株式会社イーアールアイの取締役を兼任。
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