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【これはNG】Bluetoothのスペック表記ルールが変わりました(2025年改訂版)

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。(プロフィール紹介はこちら

本テーマは動画解説をメインとしておりますが、テキストでの解説もご用意しております。
視聴が難しい方は本ページをスクロールしてご覧ください。

2025年1月にBluetooth SIGが「スペック表記」に関する新たな推奨ガイドラインを発表しました。今回の動画では最新版のルールと注意点について解説していきます。

目次

「BluetoothバージョンX.Y」だけでは誤解を招く恐れあり

今回新たなガイドラインが打ち出された背景は、多くの消費者の中で「このBluetoothバージョンならこの機能が搭載されている」という誤解が生じてしまっている問題があります。

例えば、

  • Bluetooth5.1であれば「Direction Finding」に対応している
  • Bluetooth5.2であれば「LE Audio」に対応している
  • Bluetooth6.0であれば「Channel Souding」に対応している

と認識されている消費者は少なくありませんが、実際にBluetooth5.1のデバイスだからといって「Direction Finding」機能に対応しているとは限りません。

そこでBluetooth SIGは、2025年1月から「スペック表記に関する推奨ガイドライン」の啓蒙活動を開始しました。

どんなルール?NGな表記とは?

「BluetoothバージョンX.Y」といっても、対応している機能は各製品によって異なります。このため、例えば単に「Bluetoothバージョン5.3対応」といった表記だけではNGになってしまう可能性があります。

そのBluetooth製品は「音楽が聴けるBluetooth機器」なのか「データ通信だけができるBluetooth機器」なのか、具体的な機能を明記しなければユーザーには伝わりません。そこでBluetooth SIGでは正確な情報を伝えるためにいくつかのルールを公開しています。

推奨されるスペック表記例

Bluetooth SIGが公開している「推奨されるスペック表記例」をご紹介します。表記例はマウスやワイヤレスイヤフォンのような「最終製品」と、組込み用Bluetoothモジュールのような「イネーブリングテクノロジー製品」の2パターンに分かれます。

最終製品の場合

最終製品の場合は従来多かった「Bluetoothバージョン」や「搭載プロファイル」ではなく、一般消費者(ユーザー)でもわかりやすい『Auracast』や『LE Audio』のような「搭載機能」を明記することが推奨されています。

イネーブリングテクノロジー製品の場合

イネーブリングテクノロジー製品の場合は、その製品を扱うエンジニアに正しく情報を伝えるため、より詳細に明記する必要があります。

例えばムセンコネクトのBluetooth® LEモジュール『LINBLE-Z2』の場合は、通信方式は「Bluetooth® LE」、対応機能は「LE 2M」「LE Coded」「LE Secure Connection」、搭載プロファイルは「HOGP」「GATT(Custom Profile)」、さらに「Bluetooth Core 5.1で認証取得」のように表記することが推奨されています。

Bluetooth SIGへ直接確認して判明したこと

今回、ムセンコネクトとしてどのように対応していくべきか不明な点があったため、Bluetooth SIGに直接問い合わせをしてわかったことがあります。それは「古いウェブページやマニュアルを修正する必要はない。これから作成し公開する資料や情報等に適用させればOK。」ということです。

また、あくまでも「推奨するガイドライン」であり、適用させなかったからといって罰則等を科せられることはないようです。しかしながら自社製品の情報を正しくユーザーへ伝えることはとても重要です。そのための新ガイドラインであり、可能な限り適用させることをBluetooth SIGは強く望んでいます。

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