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【初ゲスト】Bluetooth SIG担当者と対談!SIGの公式見解を完全解説

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。(プロフィール紹介はこちら

※本テーマは動画視聴が難しい方向けにテキストでの解説もご用意しております。本ページをスクロールしてご覧ください。

今回は特別ゲストとしてBluetooth SIGの木和田氏を迎え、Bluetooth SIGの日本での活動状況、そして皆さんが高い関心をもっている『Bluetooth認証』をテーマにSIGの公式見解を完全解説します。

Bluetooth SIGからのアップデート – 国内における取り組み

Bluetooth SIG, Inc.のDevelopment and Relations Managerである木和田氏から、日本国内におけるSIGの最近の取り組みについてご紹介いただきました。

木和田氏は、各国における市場分析や戦略の作成、様々な企画等に携わっています。

1.コンテンツの追加

木和田氏)
和訳のKBA(Knowledge Base Articles、ナレッジベース資料)を新たに9個追加し、昨年までに合計10個の追加が完了しています。今後も継続してKBAの追加と更新を行う予定です。

また、今後SIGではトレーニングビデオを企画・予定しております。Bluetoothの基礎的な内容(例えば、なぜ認証する必要があるのか、組織の背景など)についてまずは英語版のビデオを企画しており、その後日本語版も制作する予定です。

2.プロセスの効率化

木和田氏)
メンバー企業内のListing Transfer(リスティングの譲渡)がユーザーレベルで可能になりました(但し、リスティングの取り下げは非対象)。

また、Launch Studioの改良により、ページの読み込み平均速度が3倍速くなりました。その他にも、Product Listing情報のBulk Upload機能により、Excelのテンプレートを使用して複数の追加リスティングを纏めてアップロードできるようになりました。

3.情報のアクセシビリティ

木和田氏)
KBAをさらに使いやすくするために、KBA内のハイパーリンクの数を増やし、Launch Studio内にもKBA資料へのリンクを追加しました。これにより、気になった項目への関連資料へアクセスが容易になりました。

また、言語ごとにKBAの目次を追加し、日本のユーザーにとって分かりやすいKBAの提供を目指しています。 

SIG担当者と一緒にSIGの公式見解を完全解説

Bluetooth SIGでは、情報をより分かりやすくお伝えするためのアップデートを行ってきており、先日ムセンコネクトで取り上げた『Do I Need to Qualify?』のKBAも最近アップデートされました。

そこでこのパートでは再度アップデートされた『Do I Need to Qualify?』についてBluetooth SIGの木和田氏と一緒に解説していきます。

第1&2パラグラフ

In order to brand (or re-brand) and sell a Bluetooth® product, your company must join the Bluetooth Special Interest Group (SIG) and complete the Qualification process. To learn more about joining the Bluetooth SIG, please visit: https://www.bluetooth.com/develop-with-bluetooth/join

The Bluetooth Qualification Process exists to ensure global product interoperability, improve quality, and provide the best user experience.

原文は上記の通りです。それでは第1および第2パラグラフの内容を解説していきます。

Bluetooth®製品を自社ブランド(またはリブランディング)して販売するためには、Bluetooth SIGのメンバーになり、Bluetooth認証プロセスを完了(Bluetooth認証を取得)する必要があります。

Bluetooth認証プロセスは、グローバルで製品の相互運用性を確保し、品質を向上させ、最高なユーザー体験を提供することを目的としています。

SIGからの補足①『最高なユーザー体験を提供』について

木和田氏)
Bluetooth認証プロセスを正しく通過(完了)させることで、供給者側及び消費者側含め全ての方々が安心して使用できるBluetooth製品の流通につながるという意味になります。

第3パラグラフ

ALL Bluetooth® Products Must Be Qualified

Product qualifications cannot be inherited from your supplier, you must complete the qualification of your product for yourself

You can only qualify your products under your member company’s account and only by completing the Bluetooth Qualification Process

It may be possible to complete product qualification by adding the product as a new model to one of your existing qualifications. Or you may need to create a new qualification which may require testing to be completed. The Bluetooth Qualification tool, Launch Studio, can guide you through the appropriate path.

原文は上記の通りです。それでは第3パラグラフの内容を解説していきます。

全てのBluetooth®製品においてBluetooth認証が必須です。

  • Bluetooth認証はサプライヤーから引き継ぐことができないため、自社ブランドの製品を販売する際は自らがBluetooth認証を取得する必要があります。
  • Bluetooth認証プロセスを通じて、貴方のメンバー企業アカウント内の製品のみ認証取得が行えます。
  • 既に取得済みのBluetooth認証に対して、新たな製品を追加することでその製品の認証を完了できる場合もあります。あるいは、追加の試験を含めて新たな認証の取得が必要になる場合もあります。適切な認証ルートの選択についてはLaunch Studioをご参照ください。

SIGからの補足②『新たな製品を追加することでその製品の認証を完了できる場合』について

木和田氏)
例えば、同じ携帯電話の色違い、内蔵メモリ量が異なるタイプなど、Bluetoothの設計自体には変化がない場合、取得済みのBluetooth認証に対して追加のListingを行うことで、認証を完了することが可能です。一方、Bluetooth設計が変わる場合は新たなTestingが発生し、申告IDの取得が必要となる場合もあります。

第4パラグラフ

Bluetooth products must be qualified on or before the date that you begin to sell or distribute the product. The details you provide for each Bluetooth product listing must exactly match the product, its packaging markings, and marketing materials. Products which appear to have not completed the Bluetooth Qualification Process may be impounded by customs authorities and will be subject to Bluetooth SIG enforcement actions.

原文は上記の通りです。それでは第4パラグラフの内容を解説していきます。

Bluetooth製品は、その製品の販売または配布を開始する日以前に認証を取得しなければなりません。各製品におけるBluetooth認証の登録上に記載されている情報と、その製品、包装のマーキング、およびマーケティング資料と正確に一致していなければなりません。Bluetooth認証が取得できていないと判断された製品は税関によって押収される可能性があり、Bluetooth SIGの強制措置の対象となります。

SIGからの補足③『税関によって押収される可能性』について

木和田氏)
残念ながら、このような事例が実際に起きているということを最初にお伝えしたいと思います。その上で、アメリカのみならず日本国内や他アジア諸国においても税関、そして法律事務所などと連携しつつ、輸出入品に対してLaunch Studio Product Databaseで登録されているその製品名・モデルナンバーを照らし合わせ、認証取得状況や商標の使用について確認をしています。

*SIGからの督促事例については次の記事でも解説しています。

第5パラグラフ

If you are a retailer or supplier selling or distributing another organization’s qualified Bluetooth product, and you are not adding any logos, branding, or representing the product as your own, you do not need to complete the Qualification Process for the product. However, you should ensure that the product has been properly qualified. You can check to see if a product is properly qualified by referring to the Bluetooth Product Listing Database.

Bluetooth products must be qualified on or before

原文は上記の通りです。それでは第5パラグラフの内容を解説していきます。

もし、他社で認証済みのBluetooth製品を販売する小売業者や流通に携わるサプライヤーであり、ロゴやブランドを追加したり、自社ブランドとして販売しない場合は、Bluetooth認証の取得は必要ありません。ただし、その製品自体は他社が適切にBluetooth認証を取得していることは確認しておく必要があります。製品自体が適切にBluetooth認証が取得できているかについては、Bluetooth製品データベースを参照して確認することができます。

SIGからの補足④『Bluetooth製品を販売する小売業者』について

木和田氏)
例えば、メーカーAのBluetooth認証済みヘッドフォンを家電量販店で販売していた場合、家電量販店は小売業者としてSIGメンバーになり、認証を行う必要はありません。ですが、WEBサイト上などでその製品を表示する場合も、必ずWEBサイト上に記載する製品名と認証を取得した際の製品名と同一の情報を掲載することが必要です。

第6パラグラフ

A member choosing not to use the Bluetooth trademarks must still be compliant with the Bluetooth Patent & Copyright License Agreement. Members are encouraged to review the conditions of the license agreements and consult their legal counsel with any questions regarding the applicable requirements. We are unable to provide any legal advice, including the ramifications resulting from a member’s failure to adhere to the procedures set out in the Bluetooth SIG’s operative, governing documents. For these reasons, we advise that each member company completes the defined processes to ensure they demonstrate and declare compliance to both license agreements.

原文は上記の通りです。それでは第6パラグラフの内容を解説していきます。

Bluetoothの商標を使用しないメンバーも、Bluetoothの特許・著作権使用許諾契約を順守する必要があります。メンバー企業の皆様は、使用許諾契約の条件を確認し、要件について疑問がある場合は弁護士に相談することをおすすめします。Bluetooth SIGが発行する運用規定文書の手順をメンバー企業が順守しなかった場合の影響も含め、Bluetooth SIGはいかなる法的アドバイスを提供することはできません。以上の理由から、各メンバー企業は、特許および著作権に関する使用許諾契約を確実に順守するため、定められた全てのプロセスを完了させることをおすすめします。

SIGからの補足⑤『弁護士に相談すること』について

木和田氏)
SIGは弁護士事務所ではないため、あらゆる法的アドバイスができません。そこでメンバー企業は運用規定文書ならびに著作権使用許諾契約に関する細かい法的アドバイスを求める場合はご自身の弁護士にご相談ください。

最終パラグラフ

If you do not qualify your product, you become subject to enforcement action. Read the updated policy here for an outline of the escalation schedule. If no corrective actions are taken, your Bluetooth SIG membership could be suspended or revoked.

原文は上記の通りです。それでは最終パラグラフの内容を解説していきます。Bluetooth認証を取得していない場合は、強制措置の対象となります。こちらの最新の指針からエスカレーションスケジュールの概要をご覧ください。是正措置が取られない場合、Bluetooth SIGのメンバーシップが停止または取り消される可能性があります。

SIGからの補足⑥『メンバーシップが停止または取り消される可能性』について

木和田氏)
残念ながら、今世界的にこのような事例が増加しています。Bluetooth認証プロセスを正しく完了(取得)をしていただくようにお気を付けください。

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この記事を書いた人
筑波大学大学院修了。AGC、ユニクロ、freeeを経て、デバイスと無線通信をひとつにするつなぎ役としてどんなメーカーでも無線化を実現できる世界をつくりたいという想いで株式会社ムセンコネクトを創業。Bluetooth SIG公認 Bluetooth®認証コンサルタント。株式会社イーアールアイの取締役を兼任。
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