ホーム > ブログ > 無線化講座 > モジュール・開発 > 【2021年版】組み込み用Bluetoothモジュールの選び方ガイド

【2021年版】組み込み用Bluetoothモジュールの選び方ガイド

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。(プロフィール紹介はこちら

※本テーマは動画視聴が難しい方向けにテキストでの解説もご用意しております。本ページをスクロールしてご覧ください。

Bluetooth機器の自社開発に興味を持っている方々から「初期段階において自社に合ったBluetoothモジュールの選定方法が分からないので相談をしたい」という依頼をいただくことがあります。そこで今回はBluetoothモジュールを選定する上で理解すべき要件を解説します。

日本電波法(技適)・Bluetooth認証の有無

Bluetoothモジュールが日本電波法(技適)認証を取得しているか?

モジュール単体で技適を取得しているBluetoothモジュールをおすすめします。その理由として、モジュールに変更を加えずに最終製品に組み込んだ場合は、最終製品での再試験/認証は免除され、かつ、総務省への届出も不要になるからです。

さらに、エンドユーザーへの情報開示のため、自主的に認証番号を最終製品へ表示したり、マニュアルへ記載することも可能となります。

技適取得済みBluetoothモジュールのメリットについては以下の記事で解説しています。

モジュールがBluetooth認証をちゃんと取得しているか?

Bluetoothモジュール単体でBluetooth認証を取得していることも重要です(※)。

Bluetoothモジュールを名乗っていてもBluetooth認証を取得しているとは限りません。海外製Bluetoothモジュールの中にはBluetooth認証未取得のものがあり、その認証未取得のモジュールを採用した日本のメーカーがトラブルに巻き込まれる事例が発生しています。

Bluetooth認証未取得のモジュールによるトラブル事例については以下の記事で解説しています。

Product Typeの内容

Bluetoothモジュールを選ぶ際にはProduct Typeも重要になります。このProduct Typeの種類によってBuetooth認証の具体的なプロセス、コストが大きく変わってくるからです。

『End Product』以外のBluetoothモジュールを採用した場合は最終製品で無線試験が必要となる場合があります。そうなると製品化までの開発工数や認証費用に大きく影響するため、Bluetoothモジュール選びの際は、モジュール単価だけではなく、トータルコスト(お金・時間)を意識して選定されることをおススメします。

『Product Type』の一覧は以下の通りです。

  • End Product
  • Controller Subsystem
  • Host Subsystem
  • Profile Subsystem
  • Component
  • Test Equipment
  • Development Tool

BluetoothモジュールのProduct Typeについては以下の記事でも解説しています。

ちなみに、Bluetooth認証取得の際、SIGメンバーがどのようなProduct Typeを選択すべきかについては、メンバー毎によって状況が異なるためBluetooth SIGはアドバイスをしてくれません。よって、どのようなProduct TypeでBluetooth認証を取得すべきか自信のない方は、弊社のようなBluetooth認証コンサルタントにアドバイスを受けることをおススメします。

規格(バージョン)の非推奨&廃止

基本的には、古い規格(以下、バージョン)のBluetoothモジュールは避けるべきです。バージョンが古いと他のデバイスとの相互運用性の問題を引き起こす可能性があるためです。

また、Bluetoothモジュールのバージョンが古いとBluetooth認証が取得できない恐れがあります。Bluetooth SIGではバージョンに耐用年数を定め、互換性を担保しています。この耐用年数が終了すると非推奨となり、メンテナンスを終了してその使用を制限するか、バージョン自体の使用を禁止(廃止)するかのいずれかを選択します。よって、古いバージョンのBluetoothモジュールを採用しないことは勿論、各バージョンに対する非推奨&廃止のスケジュールも把握しておくことが重要です。

バージョンの非推奨&廃止予定日については以下の記事で解説しています。

モジュールがサポートする機能(性能)・プロファイル・搭載ファームウェアの有無

例えば遠距離通信を可能とするLongRange機能を利用するためにはBluetoothバージョンが対応しているだけではなく、ハードウェアを含めたモジュールの仕様が対応していなくてはなりません。他にも、位置測位ソリューションを実現したい場合は、Direction Finding機能を使用するためにアンテナ設計が重要になります。もし、適切なBluetoothモジュールがない場合はチップセットと自作のアンテナ設計が必要になりますが、チップセットからの無線化は難易度が高く、高い技術が要求されるため、各機能に対応している市販モジュールを見つけた方がベターです。

また、プロファイルの有無やオリジナルのファームウェアが搭載されているかどうかも重要です。サポートするプロファイルも含めた各機能の利用可否はファームウェアの仕様に左右されます。つまり、バージョンが対応していれば各機能が使えるというわけではなく、対応バージョンであってもモジュールによって使える機能は異なるということです。よって、バージョンだけでBluetoothモジュールを選定するのは非常にリスキーです。必ずBluetoothモジュールのデータシートまで確認してから選定することをおススメします。

Bluetoothモジュールのファームウェアの有無については以下の記事で解説しています。

ドキュメント・アプリケーション・サポートの有無

自社開発を目指すエンジニアにとって、「ドキュメント・アプリケーション・サポートの有無」が一番重要な項目だと考えています。

これまでに取り上げた項目は全て数値化・〇✕など定量化しやすいものでした。しかしこの部分は、定量化し辛い定性的な項目であるが故に、比較するのが難しい部分です。

英語などの多言語ドキュメントや利用できるアプリケーション(サンプルソースコードやデモアプリ)が充実していないと、無線化のハードルを下げることはできません。そこで『分かりやすい日本語ドキュメントが豊富』『利用できるアプリケーションが充実』『技術的なお問合せへのレスポンスの良さ』などもBluetoothモジュールの選定ポイントに置くことをおすすめしております。

タグ: / / / / / /
この記事を書いた人
AGC、ユニクロ、freeeを経てデバイスと無線通信をひとつにするつなぎ役として、どんなメーカーでも無線化を実現できる世界をつくりたいという想いで株式会社ムセンコネクトを創業。筑波大学大学院修了、Bluetooth SIG公認 Bluetooth®認証コンサルタント。
ページトップへ戻る